目の下にクマがあると、まわりの人から
「ちゃんと睡眠とってる?」
「何か悩み事あるの?」
「なんだか疲れているよね、大丈夫?」
「歳より老けてみえるね」←これは失礼です!
なんて言われたりしますよね?
いえいえ、自分ではまったくそんな事はないのですが、クマのせいでどんなに笑顔をふりまいても「不健康女子」というイメージを持たれてしまいます。
目の周りが黒くて可愛いのはパンダだけ…
ですよね?
目の下のクマというのは「寝て疲れを取れば治る…」と思われがちですが、実はそれだけ治るものでもありません。それぞれ特徴も治す方法も違いますし何か別の病気が関係している事もあるので注意が必要です。
そこで今回は目の下のクマを解消する方法として
・代表的な3つの種類と原因
・消すために効果的なアイクリームなど化粧品の成分
・メイクで隠す方法
・自宅でおこなえる簡単なケア
などをまとめました。
また、どうしても消せずにお悩みの方には、「美容整形で治療する場合どれくらいの費用がかかるの?」という所も調べています。
今の自分には何か必要かを知り、効果的な対策をおこないましょう。
目の下のクマ(隈)とは、血行不良や加齢が原因でできるくすみです。
顔立ちによって目の下に影ができる場合にもクマができますし、肌の色素沈着、寝不足などによる血行不良などが原因となることもあります。
血行不良であれば比較的容易に治せますが、色素沈着を解消するのは時間がかかりますし、骨格の問題であれば、コンシーラーでも隠せません。
タイプによって解消法も変わるので、まずは自分がどのタイプであるかを見極め、適切な対処をとりましょう。
目の下のクマの種類は、大きく分けて3種類あります。
おもに血行不良が原因で起こるクマです。目の周りは肌が薄いので、血流が滞ると毛細血管が透けて見えて青クマになります。色白の人に多い症状です。
見分け方:肌を下に引っ張った時に色が薄くなる場合は、青クマです。
肌のたるみやへこみが原因で起こるクマです。肌のふくらみが影を作り、黒クマになります。もともと涙袋が大きい人、彫りの深い顔立ちの人に多い症状です。
見分け方:上を向き、明るい光を当てると消えるのが、黒クマです。
表皮にできる茶クマは、シミと同じで色素沈着です。日焼けやこすり過ぎ、乾燥などによって起こります。日焼けで肌の色が黒くなりやすい人に多い症状です。
見分け方:茶クマはシミの一種なので、肌を下に引っ張ったり上を向いたりしても消えません。
○青クマ
<原因>
目の周囲にある毛細血管の血行が悪くなるのがおもな原因です。目の周囲の皮膚はとても薄いので、毛細血管が透けて見え、それが青クマになります。
血行不良を起こす原因は、睡眠不足、疲労、目の疲れ、ストレス、冷えなどいろいろなものが原因になります。
この記事は、パソコンやスマートフォンでご覧になっていると思いますが、これも目の周囲の血流を滞らせる原因となります。
また、加齢により、肌がやせると毛細血管が透けて見えるようになります。
<対策>
指先でマッサージをする、蒸しタオルであたためる、などの方法で血行を改善します。
マッサージは強くこすると、かえって目の周囲の筋肉を傷め、茶クマの原因になってしまうので、アイクリームやマッサージオイルなどを使い、やさしくマッサージします。
目の周囲の血行だけでなく、全身の血行を良くするのも効果的です。半身浴、適度な運動を心がけましょう。
また、目元の保湿も大事です。肌にハリや弾力があると、毛細血管は見えにくくなります。
○黒クマ
<原因>
生まれつき、あるいは年をとったために目の下の脂肪が減り、肌のたるみのために影ができたり、筋肉が衰え、目の下に脂肪がたまり、その下に影ができる等が原因になります。
<対策>
美容整形で、余分な脂肪やたるみを取り除く方法、または反対に影の原因となるくぼみをなくすが効果的です。
○茶クマ
<原因>
女性の中で一番多い症状です。
茶クマは、色素沈着が原因です。色素沈着は、紫外線を浴びる、こすりすぎなどで起こります。アトピー性皮膚炎や乾燥によるかゆみ、化粧品かぶれや洗い残しなども茶クマの原因となります。
<対策>
茶クマは、軽い状態の方はアイクリームで早めにケアしましょう。一方で表皮にできるもののほかに、肌の奥の真皮にできるものがあります。これは、「遅発性両側性太田母斑様色素斑」というあざの可能性があります。
20歳前後から顔にできる青みや灰色が混ざった茶色の色素斑です。これは、レーザー治療で対処できます。
クマは、病気が原因のこともあります。
・鉄欠乏性貧血
貧血により血行が悪くなり、青クマが生じます。
・バセドウ病
喉にある甲状腺ホルモンというものが過剰に分泌される病気です。症状の1つに眼球の突出があります。
目の周囲の脂肪や筋肉が炎症を起こしてはれ、目を圧迫することにより眼球が前にせり出します。合わせて、目の下の脂肪もせり出してたるみが起こり、黒クマが生じます。
・肝臓や腎臓の機能の低下
肝臓や腎臓の機能が低下すると、血液が浄化されなくなります。そのため、血行が悪くなり、クマが生じます。お酒の飲み過ぎや甘いものの食べ過ぎなどで内臓が疲労した時にも起こります。
・うつ病
両目と口の周りが白くなる症状が出ます。自律神経が乱れ、目や口の周りの筋肉で血行不良が起きるためです。
・アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎
クマに加え、目の周り全体がくすむ場合は、アトピーやアレルギーによる皮膚炎の可能性があります。アレルギー物質によって炎症を起こし、色素沈着を招いている状態です。放置しておくとシミとなり、治りにくくなります。
クマを消すための化粧品なかでも今最も注目されているのは以下の成分です。
自分が使っているものにも含まれているか、チェックしてみましょう。
○コラーゲン生成
青クマや黒クマは、コラーゲンを増やすのが効果的です。
ただ、コラーゲンを直接塗っても一時的な保湿効果しか期待できません。クマを解消するには、真皮でコラーゲンが作られることが大切なので、コラーゲン生成を助ける成分が必要です。
真皮のコラーゲンを増やすには、レチノールやビタミンCを塗ります。
ディセンシアのアヤナスに配合されているCVアルギネートもおすすめの成分です。
○美白成分を与える
茶クマは、美白成分が効果的です。シミ対策の美白化粧品を使うと改善できます。
美白成分としてよく使われいるものには、ビタミンC誘導体、アルブチン、ハイドロキノンなどがあります。いずれも、茶クマの元となるメラニン生成を抑制します。
また、アイクリームによく配合されているのが、ビタミンKです。
ビタミンKは、ビタミンCと同様に色素沈着を改善する作用があるほか、保湿作用、血管を健康に保つ作用を持っています。
色素沈着を改善して保湿作用で肌を整えるので、茶クマに効果的ですが、血行を改善するので青クマ対策にもなります。
ここではBAさんなどがアドバイスしている普段のメイクにちょっとした工夫でクマを目立たなくさせるコツについてご紹介しておきます。
青クマ対策には、オレンジ系が効果的です。
黒クマ対策は、パール系が効果的です。へこみにパール系のコンシーラーを塗り、ふっくらと見せます。
茶クマ対策は、イエロー系が効果的です。ただし、明るすぎるとかえって目立ってしまうので、明るすぎないものを選びます。
コンシーラーは細かい色別になっていないものが多いので、部分用カラーコントロールを使用するのもおすすめです。
黒クマは、コンシーラーでうまく隠せないのと申し上げましたが、他の部位を目立たせる事で「隠す」テクニックがあります。
アイラインを引き、アイシャドウやリップ、チークを明るい色にすると、黒クマに目が行かなくなくなるそうです。
青クマや茶クマは、血行不良や色素沈着によって起こります。色素沈着も、そもそもは肌の老化で起こりやすくなりますから、血行を良くし、肌の状態を良好に保つことが、クマの解消に役立ちます。
・睡眠を摂る
睡眠は、体調を整え血行も良くなります。また、肌のターンオーバーを正常にするには、夜にきちんと睡眠を摂ることが大切です。普段から寝不足の人は、睡眠時間を見直すところから始めましょう。
・目元をあたため、リラックス
蒸しタオルで血流を良くすると、クマ改善に役立ちます。
最近はシートタイプで目元をあたたるものも販売されており、アロマの香りなどリラックス効果を促進してくれるものもあるので、1日の終わりに活用するのもいいでしょう。
・マッサージ
マッサージで目元のコリをほぐします。ただし、こすりすぎないようにしましょう。
1) 両手の人差し指、中指、薬指の指先を眉間に当て、こめかみまでゆっくり移動させます。適度な圧力をかけます。
2) 両手の中指を目尻に当て、骨に沿って目頭まで移動させます。そのまま目の上の骨を通って目尻まで移動させます。
3) 両ひじを肩の高さまで上げ、中指と薬指の指先をそろえて目の下に当て、目頭から目じりを通り、こめかみまで移動させます。
以上のマッサージを数回ずつ行います。
・ツボ押し
目が疲れていると、周囲の筋肉が緊張し硬くなります。
それらを解消できるツボをご紹介します。
「晴明(せいめい)」鼻の根元と目頭の間のくぼんだ場所。
「瞳子膠(どうしりょう)」目尻から数ミリ外側にあるわずかにくぼんだ場所。
「四白(しはく)」瞳の真下の骨のへりから親指の幅1本分の下にあるわずかにくぼんだ場所。
「太陽(たいよう)」目尻の外側のこめかみのあたりにある、骨がくぼんだ場所。
以上のツボを、適度な圧力をかけて5秒ずつ、3回押さえます。
・リンパマッサージ
1)耳の後ろの骨にあるリンパ節をゆっくり押します。
2)左右の耳たぶをつまんで横に引っ張ります。
3)左右の耳たぶをつまんで上下に指を移動させます。
4)耳の手前から頭頂部に向かって指の腹で皮膚を持ち上げるように指を移動させます。
5)額の生え際から頭頂部に向かって指で押し上げます。
6)耳の後ろから首筋を通り、鎖骨に向かって手のひら全体で撫でながら下ろします。
7)最後に、脇のつけ根のリンパ節をゆっくり押します。
以上の手順でリンパを流すことができます。覚えてしまえば簡単なので、ぜひトライしてみて下さい。
・血流を促すストレッチ
目を5秒間、強く閉じます。
次に、目を大きく見開き5秒間キープします。
この方法で、目の周囲の筋肉が鍛えられ、黒クマの原因となるたるみが改善されます。
・フェイシャルマッサージ
美容成分たっぷりのクリームを使って丁寧にマッサージをしてもらうと、血行が良くなり、顔色全体も良くなり、クマが解消できます。
・ピーリング
ピーリングは、古い角質を取り除く方法です。ピーリングによって、新しい肌への生まれ変わりがうながされ、色素沈着が改善できます。
○美容整形
美容整形によるクマの解消方法も多数あります。次に、詳しく説明しましょう。
近年美容クリニックの技術も進歩し、さまざまな女性の悩みに対して効果的なアプローチが手軽におこなえるようになってきました。
とはいえ、これまで受けたことがない人にとっては不安があるのも当然です。
そこで施術法や注意点、かかる費用についてご紹介しておきます。
・レーザー照射(茶クマ対策)
脱毛にも使われるレーザーでクマを解消することができます。レーザーの種類は、ヤグレーザーやルビーレーザーが使われます。
肌の奥の真皮上部を刺激することによって、コラーゲンを増やします。
真皮の上にある表皮も刺激し、古い角質を取り除いて肌のターンオーバーをうながします。これによって、色素沈着した肌細胞を体の外へ排出します。
パチンという痛みをともないますが、麻酔クリームを使用し、負担をやわらげて施術されます。
・レーザーピーリング(青クマ対策)
ヤグレーザーを用いてピーリング効果で青クマを薄くします。古い角質をはがれやすくするので、肌のターンオーバーがうながされ、若い肌への生まれ変わりをサポートします。また、ヤグレーザーの長い波長は、血流を弱め、透けて見えてしまう毛細血管を目立たないくさせます。
・IPL光治療器(茶クマ・青クマ対策)
IPL光治療器は、幅広い波長の光です。肌のターンオーバーをうながし、茶クマを改善します。真皮では広がった血管を刺激し、毛細血管を目立たなくさせるので、青クマに効果があります。
・ヒアルロン酸注入(黒クマ対策)
目の下にヒアルロン酸を注入し、適度なふくらみを作り、黒クマを解消します。持続期間はあまり長くありません。
・脂肪注入(オートファイバー法)(黒クマ対策)
目の下のくぼみに、自分のお尻やももから吸引した脂肪を注入します。半永久的に効果が持続します。
・PRP(多血小板血漿)注入(茶クマ、青クマ対策)
自分の血液から血小板を抽出し、ヒアルロン酸注入と同様に目の下に注入します。血小板には、毛細血管の生まれ変わりをうながし、線維芽細胞を活性化してコラーゲン生成をうながす、成長因子が含まれています。血小板を注入することで、ハリやうるおいが増し、血行不良、シミ、くすみなどが解消できます。
・経結膜脱脂法(下眼瞼脱脂術)(黒クマ対策)
目の下にたまった脂肪を取り出し、減らす方法です。下まぶたの内側を切開します。
・経結膜的眼窩脂肪移動術(裏ハムラ法)(黒クマ対策)
目の下にたまった脂肪を、取り出さず、影の部分に移動させます。切開は、下まぶたの内側で行います。
聖心美容外科クリニック等を参考におよその料金を挙げてみます。あくまでも目安ですので、クリニックや受ける回数によっても変わります。正確な見積もりは、カウンセリングでご相談下さい。
・2万円~3万円で受けられる施術(1回のみ)
レーザー照射、レーザーピーリング、IPL光治療器
・10万円程度で受けられる施術
ヒアルロン酸注入
・20万円~30万円で受けられる施術
脂肪注入、PRP注入、経結膜脱脂法
・50万円前後で受けられる施術
経結膜的眼窩脂肪移動術
美容整形は、うまく行けばとても大きな効果が得られます。でも、何となくきれいになりたいからという気持ちで受診したのでは、思ったようには行かないかもしれません。
いろいろなクリニックがあり、施術内容も幅広いからです。
美容整形を受ける場合は、事前に情報を集め、治療方法や費用などにある程度見当をつけておくことをおすすめします。そのうえで、無料カウンセリングを受けて、クリニックの症例を見せてもらい、費用も含めて詳しく説明してもらうことが大切です。
内容もヒアルロン酸注入のように、一時的に改善するだけのものも、半永久的に効果が持続するものとがあります。また、施術の際に、ダウンタイムと呼ばれる術後に肌がダメージを受ける期間がある施術もあります。
良くなった症例だけを見て判断すると、思っていたのと違ったということにもなりかねません。自分でもよく調べ、クリニックでもきちんと説明してもらい、総合的に判断しましょう。そうすれば、自分に合った方法で、満足のいく結果が得られると思いますよ。
目の下のクマは3種類あり、それぞれ対処法が違うということがお分かりいただけたかと思います。
ただ、クマの原因となる、たるみや血行不良、くすみやシミなどは、加齢によって誰にでも起こることです。症状の現れ方は違っても、肌の老化が原因ということは共通とも言えます。
普段から、目を疲れさせないようにして、食生活や睡眠にも注意し、健康な生活を送れば、どの種類のクマも生じにくくなるでしょう。
目を酷使する現代社会ですが、美しい目をキープするためにも、クマを作らない生活をしたいですね。